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“話す・笑う・動く”が脳を守る──私たちの脳活レクの仕組み

更新日:4月23日




「物忘れが増えてきた気がする」 「最近、親がボーッとしている時間が長くなった」

そんなご相談が、最近とても増えています。

認知機能の低下は、誰にでも起こりうる自然な変化。 でも、「何もしない」と加速しやすく、「ちょっと工夫する」だけで予防や緩和ができることも事実です。

そこで私たちが日々取り組んでいるのが、“脳活性化レクリエーション”、通称「脳活レク」です。 この記事では、楽しみながら脳を刺激する私たちのレクの工夫と、その根拠をご紹介します。



【1】脳活レクって何?



脳活レクとは、

  • 話す

  • 笑う

  • 動かす という「複数の脳の領域」を同時に刺激するレクリエーション活動のことです。

たとえば:

  • 「ことわざカルタ」…記憶と言語の刺激+反応スピード

  • 「しりとりリレー」…語彙+注意力+協調性

  • 「音楽体操」…リズム感覚+運動機能

つまり、楽しみながら「前頭葉・側頭葉・小脳」などを広く使うことが目的です。



【2】どんな効果が期待できるの?


研究では、脳を多方面から刺激することで、

  • 認知機能の維持・遅延

  • 感情の安定

  • 意欲の向上 が期待できることがわかっています。

また、

  • 「できた!」という成功体験が自信を育て

  • 集団でのやりとりが「社会性」を支え

  • 笑いや音楽が「感情の潤滑油」となる

ことで、脳の健康だけでなく“その人らしさ”を守る効果もあります。



【3】「デイサービスあずさ」で実践している脳活レク



① 回想レク(記憶を引き出す)

  • 昭和の写真を見ながらの「思い出トーク」

  • 昔の歌をみんなで歌う「なつメロ歌会」

→ 記憶+感情+言語野が刺激されます。

② 手先レク(巧緻動作×集中力)

  • お手玉・折り紙・豆つかみ競争など → 指先を使う動作は脳への刺激が強い

③ 音楽レク(感情・リズム・言語)

  • 音楽に合わせての体操

  • 歌詞穴埋めゲームなど

→ 楽しみながら運動×脳トレができます。


【4】「楽しいから続く」が一番大事


脳活レクで最も重要なのは、

「義務感」ではなく「楽しさ」があること

やらされるのではなく、「またやりたい」と思ってもらえることが、継続と効果の鍵になります。

そのために私たちは:

  • 毎回違うテーマで飽きさせない

  • 「その人の得意なこと」を引き出す

  • 誰でも参加しやすい難易度設定

など、細かい工夫をしています。

【5】スタッフの声かけも“脳への刺激”



レクリエーションの進行中、私たちは「言葉かけ」をとても大切にしています。

「すごいですね!」「あともうちょっとでできそうです!」

この“適切な声かけ”も、本人の注意力やモチベーションに良い刺激となり、

「前向きな気持ち」→「行動」→「成功体験」

という正のスパイラルを生み出します。

【まとめ】


脳活レクは、「楽しみ」と「予防・改善」を両立できる、最高のツールです。

脳の老化は止められなくても、“進み方”をゆるやかにすることはできます。

そのための第一歩として、「一緒に笑うこと」「一緒に思い出すこと」から始めてみませんか?






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